大阪・江戸堀の一角に建つ日本基督教団大阪教会は、1922年(大正11年)に竣工した教会堂である。設計は、近代日本のキリスト教建築を数多く手がけたウィリアム・メレル・ヴォーリズによるもので、ロマネスク様式を基調とした端正な意匠が特徴だ。

構造は鉄骨と煉瓦を組み合わせた混合造であり、外観には大正期特有の赤煉瓦が用いられている。都市の近代化が進むなかで、このような本格的な煉瓦建築は次第に姿を消していったが、本建物は当時の面影を今に伝える貴重な存在である。左右対称を基本とした落ち着いたファサードの中に、ロマネスク特有の半円アーチや、正面に据えられた丸いバラ窓が印象的なアクセントとして配されている。

内部は礼拝空間としての機能を第一に据えつつ、過度な装飾を避けた簡潔な構成。外観の重厚さとは対照的に、静謐で柔らかな光が差し込む空間が広がり、信仰の場としての品格を保っている。

この教会堂は、数少ない大正期の赤煉瓦建築として高い評価を受け、国の登録有形文化財に指定。また、近代建築の魅力を伝える取り組みである「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」にも選ばれ、現在もなお現役の教会として使われ続ける。まさに“生きた建築”と言えるだろう。※2026年4月時点の情報です。(かの)

住所:大阪市西区江戸堀 1-23-17
アクセス:OsakaMetro・四つ橋線「肥後橋」駅から徒歩約5分
https://www.osaka-church.net/

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