梅田の繁華街からやや東、ライフ太融寺店の目の前の通りにお社と大木がある。この一帯は元々「太融寺」の境内であり、現在は飛地のような形でお社が道路上に祀られている。
第二次世界大戦時の大阪大空襲の際、業火がこの木の手前で止まったという伝承もあるようで、その霊的な守護力が語られている。

戦後、道路拡張の際、御神木(イチョウ)を切ろうとすると工事関係者に事故や怪死が相次いだため、結果として道路は大木を避ける形で建設された。保存されている御神木は、樹齢およそ300年に達するともいわれる。
この木にはかつて「白蛇(白龍)」が住んでいたという伝承があり、その白蛇を神として祀っていることから、「龍王大神」という名前で神格化されたという。太融寺境内にある「白龍大神」が女性の縁結びの神として知られるのに対し、龍王大神は男性の守護や縁結びに霊験があるとされ、対をなす存在として信仰されている。


都市開発が進む梅田の中心に、こうした自然と信仰が調和したスポットがひっそりと残っているのは、非常に趣深い。都市の喧騒の中で静かに佇むご神木には、現代の私たちも心を揺さぶられる。
- 龍王大神
- 住所:大阪府大阪市北区野崎町8−1
- アクセス:JR大阪駅から徒歩約15分 東梅田の神山交差点から南へ約100メートル
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