OAP(大阪アメニティパーク)が建つこの地には、かつて三菱金属株式会社(現・三菱マテリアル)の大阪精錬所が存在していた。この施設は、宮内庁御料局(皇室の財産を管理する機関)によって発足。造幣局に銅を供給する施設として機能した。1896年には三菱合同会社に払い下げられ、以降は金や銀の精錬も担うようになり、1989年に堺工場へと移転されるまで約100年にわたり重要な役割を果たした。

その後、跡地利用の再開発事業として計画が進み、三菱マテリアルと三菱地所の共同開発によりOAPが誕生。1996年に開業し、ホテルやオフィスを兼ね備える複合施設として、2024年現在も多くの人々に利用されている。

OAPの敷地内には、大阪精錬所の形跡が随所に残されている。精錬所の正門にあった門柱を移築した川沿いの柱や、芝生広場近くにある工場建屋を模したレンガ造りのモニュメントなど、気軽に歴史を感じられるスポットが点在。知らなければ見過ごしてしまう歴史のロマンを、ぜひ堪能してほしい。※これは2024年12月時点の情報です。(R.N)

住所:大阪市北区天満橋1-8-30
アクセス:JR大阪環状線「桜ノ宮」駅西口より徒歩約10分
http://www.oap.jp/index.html

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