大阪駅は、明治時代から存在する歴史ある駅。初代の駅舎は、大阪〜神戸間をつなぐ鉄道の開通に合わせて仮状態で作られたため、広大な土地にポツンと停車場がある、現在の賑わう姿からは考えられないものであった。

1901年(明治34年)には、初代駅舎が手狭になったことで、今の大阪駅とほぼ同じ位置に2代目を建設。石張りのゴシック風建築で、2年後には市電が開通するなど、大阪の玄関口となるようにさまざまなものが整備された。

3代目駅舎が開業したのは、第二次世界大戦が始まる少し前の1940年(昭和15年)。建設当初は5階建の長方形型を想定して鉄骨が組まれ、当時の東京駅や国会議事堂に並ぶ規模のものだった。しかし、太平洋戦争のための金属供出で鉄骨が切り取られ、その姿が実現されることはなかった。1980年(昭和55年)に取り壊されるまで、約40年間活躍したこの駅舎の一部は、環状線の高架橋の一部として残っている。

現在の大阪駅は5代目。今も昔も大阪の賑わいの中心となっている大阪駅は、未来に向けても動き出す。2023年には、顔認証式の改札や世界初となるフルスクリーンホームドアといった最新設備を導入した。2031年には、JR難波駅までをつなぐ「なにわ筋線」が開業予定。歴史を重ねながら、町とともに進化していく大阪駅の今後に期待が高まる。※これは2024年12月時点の情報です。(R.N)

■Information
開業日:1874年(明治7年)5月11日
乗降客数:367,419人(2023年度)
駅シンボルフラワー:バラ

住所:大阪市北区梅田3-1-1
アクセス:JR大阪環状線大阪駅

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