弁天町の駅名は、七福神の中で唯一の女神である「弁財天」に由来する。弁財天とはインドから伝わったヒンドゥー教の女神サラスヴァティーのこと。川の化身とされる水の神様で、日本でも川の氾濫の多い地域で治水の神様として弁財天が祀られている。弁天町もかつて市岡新田と呼ばれた頃には水害に悩まされており、地元の人々が弁財天を信仰していたという。今では、周囲の川に水門が築かれ、水害の心配もなくなった。それでも弁天町の地名が残されたのは、子々孫々の幸福と安全を願う人々の想いがあったからだろう。近隣には地元の人々が新たに建てた弁財天の小さな祠(ほこら)もある。また、弁天埠頭や弁天公園など、弁財天の名前を冠した施設も多い。あちこちに弁天の面影を探しながら、フェリーターミナル跡や商店街など、昭和の風情を感じさせてくれる町並みをのんびりと散策してみるのも楽しい。※これは2025年1月現在の情報です。(G.I)
■Information
開業日:1961年(昭和36年)4月25日
乗降客数:33,544人(2023年度)
駅シンボルフラワー:向日葵
- 住所:大阪市港区波除3-11-6
- アクセス:JR大阪環状線弁天町駅
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