花外楼は、江戸時代後期にあたる1830年(天保元年)に創業された、長い歴史を持つ料亭である。特に、明治維新後の混乱期において、日本の行く末を決定づける重要な会議である「大阪会議」が開催された場所として、その名が広く知られている。


大阪会議は、1875年(明治8年)に木戸孝允(桂小五郎)、大久保利通、板垣退助、伊藤博文ら新政府の主要人物が集まり、立憲政治の確立、漸次立憲政体樹立の詔(大阪会議の盟約)の発布など、その後の日本の政治体制の基礎を築く上で極めて重要な合意がなされた会議である。この歴史的な出来事の舞台となった花外楼には、その証として「大阪会議の碑」が今も残されており、訪れる人々に当時の歴史の重みを伝えている。
大阪会議の碑は花外楼のエントランスの前にあり、歩道からも見ることができる。


創業から約200年近くにわたり、花外楼は日本の歴史の節目を見つめ、多くの政治家や文化人に愛されてきた。伝統的な日本料理と、歴史に彩られた空間が融合した花外楼は、単なる料亭以上の存在として、その価値を今に伝えている。(かの)

- 「大阪会議の碑」および日本料理花外楼北浜本店
- 住所:大阪市中央区北浜1-1-14
- アクセス:地下鉄堺筋線北浜駅・京阪北浜駅 すぐ
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