職種の垣根を越えて、先祖代々同じ商売を守り継ぐ「大阪老舗」

喜多林堂 昭和天皇がお買い上げされた上質な有平糖の老舗

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職種の垣根を越えて、先祖代々同じ商売を守り継ぐ「大阪老舗」

喜多林堂 昭和天皇がお買い上げされた上質な有平糖の老舗

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外国から伝わった南蛮菓子のひとつ、有平糖を130年もの間つくり続けるのが、文の里にある喜多林堂だ。京都の和菓子店で修業をした初代が、現在の宗右衛門町あたりで店を開いたのが明治28年のことで、現在は5代目が跡を継ぐ。

創業時からの代表銘菓は、純度の極めて高い国産氷砂糖をひたすら煮詰めてつくる「有平糖 菊の露」。ほんのり焦げ色がついた、雑味のない甘さの有平糖で、噛んだときのパリパリとした歯あたりの良さが特徴だ。二代目の頃には、昭和天皇がお買い上げをなさるということで、工場内にしめ縄を巡らせ、全員白衣・マスクを着用し、土埃の舞う不浄な日中を避けた真夜中の2時ごろに菊の露を製造したといい、その様子を映した写真が店内に飾られている。

創業時は菊の露だけのラインナップだったが、現在は黒飴に梅肉エキスが練り込まれた鶯林梅のほか、ピリッとした清涼感のある山椒飴など、選ぶのに迷うほど豊富に。また、うすく伸ばした飴生地にピーナッツ、黒ゴマ、金ゴマをあしらった香ばしい割板など、変わった飴菓子も販売する。そのどれもが手作業を中心に一つひとつ丁寧につくられ、さらに職人の目によるクオリティチェックを合格した極上品。ふだん口にする飴とは一線を画す味わいで、贈りものや自分へのごほうびにぴったりだ。 ※これは2025年8月現在の情報です。(O. A)

住所:大阪市阿倍野区阪南町1-23-8
アクセス:大阪メトロ谷町線文の里駅から徒歩約3分
https://kitarin.b-smile.jp/

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