古来より、難波一帯の産土神として広く崇敬を集めてきた難波八阪神社は、歴史と伝統が息づく由緒正しい神社である。創建の正確な年日は不明だが、仁徳天皇時代に遡ると伝えられる。昭和20年の空襲で社殿が焼失し、現在の社殿は戦後に再建された。平成13年(2001年)に、大阪市で初めての無形民俗文化財に指定されている。
特に参拝者の目を奪うのは、その象徴とも言える圧倒的な存在感を放つ巨大な獅子殿だ。この獅子殿は、建設当時の関係者の間から沸き上がった、「神社のシンボルとして、大阪の人々が目を見張るような、他に類を見ない斬新なものを創り上げたい」という、大胆かつユニークな発想から誕生したという。その結果、今日に至るまで、他の神社では見ることのできない、唯一無二の巨大な獅子殿がこの地に鎮座することとなった。


この巨大な獅子殿は、獅子舞をモチーフにしており、その大きく開かれた口は、古くから言い伝えられているように、あらゆる種類の邪悪な気を飲み込み、人々に勝利を呼び込むと信じられている。難波八阪神社は、厄除け、開運招福、良縁祈願、学業成就といった、非常に多岐にわたるご利益があるとされるパワースポットだ。


巨大な獅子の迫力に満ちた姿は、訪れる人々に忘れがたい強烈な印象を与え、そのご利益への期待を否が応にも高めている。難波八阪神社は、その歴史的価値と、この巨大な獅子殿の持つ圧倒的な存在感によって、地域住民のみならず、多くの参拝者にとって、心の拠り所となっている。(かの)
- 難波八阪神社
- 住所:大阪市浪速区元町2-9-19
- アクセス:阪メトロ御堂筋線・四つ橋線なんば駅より約6分 大阪メトロ 御堂筋線・四つ橋線大国町駅より約7分 南海難波駅より約6分
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