愛され続ける味 大阪定食物語

中国料理 龍門 北浜のレトロビル地下で味わう名物麺

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中国料理 龍門 北浜のレトロビル地下で味わう名物麺

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大阪の金融街・北浜。国の登録有形文化財「青山ビル」の地下1階に、その店はある。「中国料理 龍門(りゅうもん)」は、重厚な近代建築の歴史と、庶民的な町中華の活気が奇跡的なバランスで共存する、大阪屈指の名店。龍門はこの歴史的建造物といえるレトロビルの地下で、半世紀近く営業を続けている。一歩足を踏み入れれば、そこには使い込まれた丸テーブルや、昭和の香りが色濃く残る内装が広がる。地上階の静謐な雰囲気とは対照的に、昼時ともなれば近隣のビジネスパーソンたちの活気で溢れかえるそのギャップも、この店の魅力の一つである。11時からのランチ営業では11時過ぎには満席となる。夜は予約していないと入れないほどだ。

龍門の名を不動のものにしているのが、訪れる客の多くが注文する看板メニューのひとつ、「麻婆麺」。丼を覆い尽くすのは、溢れんばかりの麻婆豆腐である。しばらく麻婆豆腐を食べて減らさないと、麺にたどり着かない。その最大の特徴は、一般的な四川風の「痺れ」とは一線を画す、旨味とコク、そして絶妙な甘辛さにある。たっぷりの挽肉と、喉越しの良い豆腐が熱々の餡に絡まり、ストレートの中細麺を力強く引き上げる。

また、常連のリクエストから生まれたという天津カレー炒飯も見逃せない逸品。これらは、かつての店主が「お腹いっぱい食べてほしい」という思いから考案したと言われており、ボリューム満点の盛り付けには、大阪らしいサービス精神が今も息づいている。

龍門は、文化財という「箱」の中に、戦後の大阪を支えてきた「味」と「人」が詰まっている、まさに「生きた建築」の一部なのである。 高級店のような気取りはない。しかし、磨き上げられたカウンターや、淀みないスタッフの動きからは、半世紀以上にわたり北浜の胃袋を支えてきた誇りが感じられる。2026年の現在も、変わらぬレシピと人情で、訪れる人々に活力と満足感を与え続けているのである。※2026年1月時点の情報です。(かの)

住所:大阪市中央区伏見町2-2-6 青山ビルB1
アクセス:OsakaMetro堺筋線「北浜」駅から徒歩約1分

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