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- 昭和の街を歩く。昔の趣きが息づく街 中崎町界隈

昭和の趣が残る奇跡の街「中崎町」
大阪空襲でほとんどの街が焼け野原になった中、奇跡的に戦火を免れた中崎町は、昭和の香りただよう、レトロな古民家や古い長屋が今も残っている。近年ではそれらの古民家を活かして、レトロ可愛いカフェにレストラン、美容室や雑貨屋などがひしめきあう、何とも魅力あふれる通りとなっている。どこを見渡しても情緒があるので、撮影スポットは多数。ノスタルジックな思いに浸りながら、昭和レトロな散歩を楽しんでみたい。
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- ギニョール
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- green pepe
- ANDANTE(アンダンテ)
- 喫茶いちご
- ホリイケ
- 路地裏食堂マチュナガ
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Movie 中崎町の街並み
Store おすすめのお店
エレメカ研究所
「エレメカ研究所」は、ただのゲームセンターじゃない。昔懐かしい機械式ゲーム、通称「エレメカ」を楽しめる、レトロ好きにはたまらん場所となっている。以前は、別の場所で営んでいた普通のゲームセンターを閉じることになり、その中でも古いゲーム機を手放すのがもったいなかった、という店長の愛着からこの「エレメカ研究所」が誕生した。中崎町に場所を移したのは「たまたま空いていたから」。そんな偶然が重なって、ここでレトロゲームの楽しさを伝えることになった。 店内には、なんと100年近く前に誕生したアメリカ発祥のクレーンゲームや、同じくらい古いパチンコ機など、歴史を感じるレトロゲームたちがズラリ。戦禍を免れたここにしかない機械もあるらしく、横浜のパチンコ博物館関係者がわざわざ見に訪れるほど。店内にあるレトロゲームはすべて現役で、コインを入れたら遊ぶことができる。 特に人気なのが「山のぼりゲーム」。これも約40年前に誕生したゲームで、シンプルな見た目とは裏腹に、なかなかの難易度。ちょっとした挑戦心をくすぐられると足繁く通うマニアもおるとか。そして、初心者におすすめなのが「新幹線ゲーム」。10円を飛ばして遊ぶ、昔ながらのシンプルなゲームだけど、これがまた楽しい。ここに来たら、童心に戻った気持ちで、時間を忘れてずっと遊んでいたくなるわ! ※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎西4-3-38 1F
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅4番出口から徒歩5分
https://twitter.com/elemecalabo
白龍大神
中崎町にひそむ「白龍大神(はくりゅうおおかみ)」は、まるで隠れ家みたいな場所にある。普通、神社というとどっしりとした門があったり、大きな鳥居が目印になっていたりするけど、ここは違う。細い路地をちょっと入ったところにあって、知らなかったら絶対見逃してしまうで。 「白龍大神」は白蛇を祀っていて、地元の人からは親しみを込めて「みーさん」と呼ばれている。さらにこの地には昔から蛇が住んでいるという言い伝えもあるそう。神社の裏側に立つご神木の銀杏の木は、迫力があって見るからにパワーを感じる。 この神社の創建年は不明やけど、長い間、地元の人々に愛されてきたのは確か。商売繁盛や健康、子宝に恵み、技芸向上、縁結びなど、いろんな願いを叶えてくれると言われている。年に一度の御祈祷では、近隣の商売人が商売繁盛を願って集まるそう。地元の人だけでなく、新しい店のオーナーも神妙な面持ちで手を合わせに来るとか。白龍大神は、人と人をつなぎ、街を守る大切な役割を担っている。※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎西1-9
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅4番出口から徒歩5分
89cafe(エイトキューカフェ)
細い路地を迷うように散歩しながら古民家カフェでのんびりティータイム
中崎町の中でも、子ども連れや若い女性でにぎわう古民家カフェ。店内には誰もが読んだことのある、懐かしい絵本がいっぱい。店のあちこちにおよそ300冊ある絵本は、もともと保育園や幼稚園で子どもたちが楽しんでいたものを譲り受けた古本だそう。築110年を超える古民家を改造したレトロな雰囲気のなかで味わえるスイーツは、オーナーがレシピから考案したこだわりの逸品。「季節のフルーツをふんだんに使ったケーキは、フルーツの糖度に合わせてクリームの甘味なども毎日変えています」という。 ぬくもりある雰囲気の壁面は、手描きの愛らしいイラストがいっぱい。飾り棚には手作りの雑貨などが飾られ、見ているだけでワクワクした気分に。裏庭には、愛らしいオリジナルスイーツとぬいぐるみなどの撮影ができるオシャレなオープンテラスがしつらえられ、予約で週末はいつも満席だ。 絵本を読むのは子どもより、大人が多いそう。童心に帰って懐かしい!と、時間も忘れて読みふける人も。学校の机や椅子やアンティーク調の家具などからも、懐かしい空気がふわり漂う。のんびり読書とスイーツを楽しんで、レトロで甘いひと時を過ごしたい。
住所:大阪市北区中崎西1-9-3
アクセス:OsakaMetro谷町線『中崎町駅4番出口』から徒歩4分
https://89cafe.com/
Salon de AManTo天人
カフェ「Salon de AManTo天人」は、緑が生い茂る鬱蒼とした外観で、ほかとは一線を画している。築143年の長屋を改装していて、枠組みも内装もほぼベースは当時のまま。なかには、元は押し入れだった客席もあり、壁には湿気除けに入れたであろう当時の新聞が、色移りして残っている。お茶をしながら壁に書かれた昔の出来事を読んでみるのもおもしろい。 さらに、この店にはかつての住人との深いエピソードがある。元々ここには、あるおじいさんが暮らしていたが、病気を患って家を引き払った。その時に「自分が亡くなったら開封するように」と1本のお酒を隣人に託していたそう。改装前から掛かっている日めくりカレンダーが「1991年10月19日」であることから、毎年10月19日~20日をオールナイト営業にして、「おじいさんが捲れなかったひめくりの日」という記念日に。隣人から譲り受けたおじいさんのお酒を、来店するお客さんに少しずつ分けて、この家を残してくれたおじいさんへの感謝を忘れないようにしているという。 「サロン・ド・アマント天人」は、カフェという枠を超え、コミュニティサロンとして人々の縁をつなぐ場所。おじいさんから生まれた縁も大切にしているからこそ、店内では心温まる時間を過ごせる。地元の人から世界中のアーティストまで、多くの人から愛されているお店なんだと感じる。 ※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎西1-7-26
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅4番出口から徒歩3分
http://amanto.jp/
lila
「lila(リィラ)」は海外ブランドの古着やビンテージアクセサリーを扱うセレクトショップ。店主のリサさんは、ファッション業界での豊富な経験を活かし、一つ一つのアイテムに込められたストーリーや魅力を大切にしている。彼女が目指すのは、「いいものに触れてもらえる場所」にすること。そんな彼女の思いが、店内の隅々に息づいている。店内には、100年以上前に作られたアクセサリーやドレスが並び、時を超えた美しさを今に伝えている。特に、1920年代のアールデコスタイルのアクセサリーや、ヴィクトリア朝時代の繊細なレースを使ったドレスなど、歴史ある一品一品が訪れる人々を魅了している。これらのアイテムは、リサさんがヨーロッパ各地を巡り、心を込めて選び抜いたものばかり。360度どこを見てもそんなこだわりに囲まれた空間だから、このお店に入ると心の“ときめき”を感じる。大阪に来た思い出に、「lila」でお気に入りのアイテムを見つけて、あなたの宝物の一つにしてほしい…。 ※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎西2-6-3 パステル1-102
アクセス:地下鉄谷町線 中崎町駅4番出口から徒歩2分
http://lilasays.jp/index.html
中崎昭和喫茶『ニューMASA』
先代オーナー時代に常連だったお客が今のオーナー。 古き良き昭和喫茶を、受け継いで繋いでいく。
昭和50年前後、この界隈では一気に喫茶店が増えた。当時は、女性たちが社会に進出し始めた時代で、“女性が1人でも経営できる” のが喫茶店、っていうのが、その理由だったらしい。それから約50年。時を経て、高齢になったオーナーさんらが引退し、多くの喫茶店が廃業になる中、常連だった片牧さんが、先代から「ちょっとやってみる?」なんて軽い調子で、この店を譲り受け、『ニューMASA(マサ)』としてリニューアルオープンし、今に至っているんやって。そのとき、いくつか条件があって、その1つに「初代店主の時代からの豆を使った珈琲を提供すること」っていうのがあったんや。その豆っていうのは、明治時代の東京・銀座で、国内初の喫茶店で使用していたもの。そんな伝統の味をどうしても後世に残したかったんやろな。看板メニューはその名も『昭和ブレンド珈琲』。1杯ずつ丁寧に淹れてくれる珈琲の香りに、全身がフワッと浮きだつ。そして深~くほろ苦~い味わいが胸一杯に広がる。片牧さんのアイデアで「深い珈琲」と「濃い珈琲」なんていうのもあるから、その違いを楽しんでみたら、なかなかの珈琲ツウになれそうや。1杯の珈琲で、心豊かな時間をゆったりと味わう。昭和喫茶ならではの楽しみ方が、恋しくなったら、この店に足、運んでみてな。※2024年2月現在の情報です。(I.R)
住所:大阪市北区中崎西1-1-16
アクセス:OsakaMetro谷町線中崎町駅から徒歩3分
葉ね文庫
「葉ね文庫」は、とある雑居ビル内に店を構える隠れ家的な書店。店主の池上きく子さんはWeb関係の仕事をしているそうやけど、大好きな本との繋がりを求めてこのお店を開いた。歌集や句集の新書・古書を中心に、デジタルとは一線を画す温もりのある本たちが、約8坪に所せましと並ぶ。「あこがれていた本に囲まれる空間をつくりたかった」と池上さん。店内に入る時は靴を脱ぐのがルール。店内ではリラックスしてほしいという思いがあるのだそう。スリッパに履き替えて、いざ入店。 足を踏み入れた瞬間、なぜかほっこりとした空気に包まれる。右側の壁に掛けられているたくさんの短歌は、お客さんたちが書いていったもの。思い思いの歌に思わずクスッと笑ってしまう。取り扱う本は新旧さまざま。新刊本は短歌や詩歌だけやけど、古本は漫画や小説もあったりする。一番古い本は昭和初期のもので、歴史の一片を感じさせる。店内にある本は自由に手に取れるからこそ、訪れる人々はこのような本との「偶然の出会い」を楽しみにしているんやな。 いろんな歌集があるけど、「歌で大阪を感じたいなら」と、池上さんが大阪出身の歌人の本や大阪大学の短歌集を教えてくれた。短歌は日常の一瞬を切り取り三十一音で表したもの。ハッキリとした地名は出てけぇへんけど、見たことがある大阪らしい風景がぼんやり浮かんでくる…。短歌を手掛かりに大阪観光を楽しむのも新しいかも。※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎西1-6-36 サクラビル1F
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅2番出口から徒歩約2分
https://hanebunko.com/
プリン専門 兎の杜
しっかり固めのプリン、とろけるクリーミーなプリン、変わり種のフレーバープリン、どれにしよ?そんな、迷いながら選ぶ楽しさもあるのが、中崎町にある「プリン専門 兎の杜」。築70年を超える古民家を改装して、2020年に創業。店主の芦田昌和さんは「プリンを嫌いな人って、そんなにいないと思うんです。ただ、同じ味を作り続けるのは難しい。それだけにお客様から笑顔で『おいしい』と言ってもらえるとうれしいです」とプリン作りの醍醐味を語る。 プリンのラインアップは約20種類。その中から、季節にあわせて常時3~4種類のプリンを提供している。材料には四国産のヨード卵、日本アルプス近辺の牧場で搾られた牛乳を使用。オーブンではなく、加熱具合を調節しやすいガス火の湯煎で火を通すのがこだわり。気温やちょっとした火加減の違いでプリンの固さが変わるから、加熱には一番神経を使う。タイマーは使うものの、どのタイミングで火を止めるかは、芦田さんの目と感覚次第。出来上がったプリンは一晩寝かせて味を馴染ませ、食感を安定させる。 うさぎのクッキーや季節のフルーツがのった、見た目にもフォトジェニックな「うさもりグラス」(税込1200円)には、昔ながらの固めのプリンを使用。卵の濃厚な風味としっかりとした食感、上品な甘さに、幼い頃デパートで食べさせてもらったプリンを思い出す人もいる。他にも、クリーミーでとろける食感の「うさもりプリン」(手作り焼き菓子とのセットで税込800円)、香りとともに楽しめる「ラム酒」(手作り焼き菓子とのセットで税込900円)など、味も食感も異なるプリンが堪能できる。「大阪でプリンといえばココ!と言ってもらえるお店にしたい」と芦田さん。「ポップやけどディープな中崎町」で、深淵なるプリンの世界を味わってみては? ※これは2024年3月現在の情報です。(N.Y)
住所:大阪市北区中崎3-2-6
アクセス: OsakaMetro谷町線中崎町駅から徒歩約2分
https://www.instagram.com/usaginomori.official/
ピピネラキッチン
昔ながらの日本家屋を活かした、ほっこりと落ち着けるカフェ「ピピネラキッチン」。このお店が特別な理由の一つは、その古民家を利用した内装にある。店主が一つ一つ手選びしたというイギリスのビクトリアン・アンティークや古い木材を利用した家具が加わると、まるで時を超えた異空間に足を踏み入れた感覚にさせられる。照明一つをとっても、その柔らかい光が空間全体を優しく包み込み、どこか懐かしい、でもどこにもない、特別な場所を作り上げている。1階奥には、昭和のおもちゃやレトロ雑貨もたくさんコレクションされていて、懐かしさをより一層感じさせてくれる。 でも、ピピネラキッチンの一番の特徴はなんといっても2階。「リカちゃん」を愛してやまない店主が、「自分自身がリカちゃんになりたい」という思いから、部屋をまるごと、初代リカちゃんハウスを再現した「等身大ドールハウス」に変身させた。子どもの頃に夢中になったリカちゃんハウスを、そのまま大人も楽しめる空間にしたんだそう。見たことがない人はぜひ体験してほしい。 ちなみに、「ピピネラ」という名前は、ビクトリア時代に書かれた児童文学「ドリトル先生」に出てくる緑色のカナリアの名前から取ったんだとか。そんな店主のこだわりがたくさん詰まったお店で、カフェやスイーツを楽しめる贅沢な時間を味わえる。猫店長サブレくんにもきっと癒されるはず。※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎3-2-10
アクセス:OsakaMetro谷町線中崎町駅2番出口から徒歩3分
http://pipinerakitchen.com/
プラネットプラスワン
中崎町に映画館があるのをご存じやろか?「プラネットプラスワン」という名画座で、映画のフィルム文化を守り続ける特別な場所。フィルム撮影に特化したワークショップを開催するなど、デジタル時代にあっても、フィルムの魅力と重要性を伝える。フィルムならではの温かみと、一コマ一コマに込められた手作業の価値を訪れる人々に感じてもらえるように心がけているそう。 プラネットプラスワンでは、ほぼ毎日ハリウッドの古典映画など、さまざまなフィルム映画を上映している。日によっては、無声映画を生演奏で上映することもあるそう。現在のデジタル映画では味わえないような体験ができるとあって、映画愛好家や映画制作に興味がある人々にとって貴重な場となっている。約20席ほどの試写会のような小さな上映室が、なんとも言えん独特の趣を感じる。 ここで過ごす時間は、観るだけでなく、映画を通じた新しい体験や出会いをもたらしてくれる。中崎町に訪れた際は、ぜひこの特別な映画館を訪れてみてはどうやろうか。※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区中崎2-3-12
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅2番出口から徒歩1分
https://www.facebook.com/planetstudyoplusone/
Guignol(ギニョール)
中崎町らしいアンティークアクセサリーやハンドメイド雑貨を扱う雑貨屋さん「Guignol(ギニョール)」。中に足を運ぶと、古民家を改装したレトロな空間が広がる。2階はギャラリーになっていて、そこへ行く階段は、まるで祖父母の家に遊びに来たみたいな懐かしさがある。海外のお店みたいな雰囲気もあって、ちょっとした海外旅行気分に…。 まず目に入るのは、骨董ファンなら気になる入り口にあるアンティークやブロカント。店主の八津谷さんは古い映画が好きで、「映画の背景に使われている装飾品がどんなものか気になって・・・」と、興味をもって調べているうちに自然に集まったものなんだとか。そして、アンティークの魅力とは、今では失われた技術やそのモノ自体の背景に歴史と伝統を感じられることなんだという。 ギニョールの商品の7割以上が、色々な作家さんがハンドメイドした人形やアクセサリー。 アクセサリーは天体モチーフのものが多くて、お客さんからの人気も高いそう。八津谷さんの「ハンドメイドのものは大量生産品からは感じられない魅力がある」という言葉通り、個性豊かな作品が所狭しと並ぶ。1つずつ見比べながら回ると、何時間あっても足りないくらいや。今日もギニョールが、アンティーク(物)に込められたストーリーを、人から人へ脈々と繋げている。※2023年3月時点の情報です。(R.N)
住所:大阪市北区中崎町2-3-28
アクセス:OsakaMetoro谷町線「中崎町駅」2番出口から徒歩約2分/阪急「梅田駅」から徒歩約15分
https://guignol.jp/
レトロ古着ランデヴー
天五中崎通商店街の中にある、古着屋「ランデヴー」は、特に1970年代を中心に、1960年代から80年代にかけてのファッションを取り揃えるレトロな空間。下町感あふれる商店街の風景に絶妙に馴染んでいる。 店先や店内に並ぶのは、時代を感じさせる個性的なアイテムばかり。60年代のピエール・カルダンやイヴ・サンローランに代表されるような、形や色使いにこだわったファッション。70年代のサイケデリックな柄やヒッピー風のファッション。80年代初頭のカラフルさが控えめになりつつも、ネオンカラーや肩パッドを取り入れたスタイル…。 この店では、そんな各時代の特色を活かした古着が豊富に揃い、訪れるたびに新たな発見がある。店主のセレクトによる品質の高い国産古着には、昭和の日本が持つ独特の美意識が反映されている。大阪の古着屋として、ただのファッションアイテムとしてではなく、時代背景や文化を感じさせる古着の提供に努めている。編み物が得意な店主の手作り雑貨も可愛いから注目やで! レトロ古着ランデヴーを訪れることで得られるのは、単なる古着選び以上の体験。各年代のファッションを通じて、過去のライフスタイルやトレンドを学び、自分だけのスタイルを見つけ出す旅に出ることができる。大阪の街角に佇むこの店が多くの人に愛される理由は、ただの古着屋を超えた「時間旅行」ができるからやろう。※これは2023年12月現在の情報です。(M.M)
住所:大阪市北区黒崎町4-13 azitoビル1F
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅1番出口から徒歩約4分
https://rendezvous.fashionstore.jp/
green pepe
中崎町のとある路地に、ひっそりと佇む「green pepe」
静かな通りを歩いていたら、ふと、派手な壁画に囲まれた筋を発見した。そこを歩いて行くと、昔ながらのコイン式ガチャガチャがあるお店に出会った。しかも“レトロガチャおとこのこ”“レトロガチャおんなのこ”っていうネーミング。中身は見えへんのに、めっちゃ気になる。「なぁ、これやってみよ?」ってつい言いたくなるような、そんな遊び心あるたたずまいが、足をピタッと止めさせる。扉を開けて中に入った瞬間、空気がふっとやわらかくなった。懐かしい香り、昔の家で嗅いだような空気が漂ってくる。棚には、昭和レトロな日用品、カラフルな収納棚、ちょっととぼけた顔の置き物や雑貨たちがぎっしり。服や小物も一つひとつ表情があって、店内全体が“宝探し”のようなワクワク感に満ちてる。ここに並ぶアイテムは、どれもその時代をそっと語ってるみたいや。手に取ったマッチ棒には、かつてよく行っていたホテルの名前が。「あれ?ここ、行ったことあるかも…」と、ぼんやりしていた記憶がぱちっとつながってくる感覚。モノって不思議やね。ただの雑貨やのに、その場にいたときの音や光、空気までも思い出してしまう。「70年代の万博グッズとかあるんかな〜」と探してみたら、ほんまにあったんよ。思わず、「うわ、懐かしっ」て声出た。行った記憶なんて曖昧やったのに、そのグッズを見た瞬間に、あの時の色や空気、景色まで一気によみがえってきた。時間って一方向にしか流れへんはずやのに、この場所にいると、ふと逆流してくる気がする。なんやろな、心がやさしく揺れる感じ。店長さんはめちゃくちゃ気さくな人で、おしゃべりがとにかく楽しい。お店にあるモノは、全部店長さんがコツコツ集めてきはったんやって。モノの後ろに物語があるって、やっぱり強い。ここは、ただの雑貨屋さんやない。日常のなかにふと現れる、時間旅行のできる小さな世界。「ちょっと現実から離れたいな」と思ったとき、「あの頃の自分に会いたいな」と感じたとき。そんなときにぜひ訪れてほしい。greenpepeには、小さな雑貨と、心がふっとほどけるやさしい時間が、静かに待ってくれているはずやで。(ne)
住所:大阪市北区中崎3-1-12
アクセス:OsakaMetro谷町線「中崎町」駅から徒歩約2分
https://www.greenpepe3104.com/
ANDANTE(アンダンテ)
中崎町の長屋が連なる細い道を歩いていたら、ふいに目に留まった雑貨屋「ANDANTE(アンダンテ)」。どこか懐かしさを感じさせる、たたずまい。自動ドアでもなく、ドアが開いているわけでもない、自分で押すドア。「グッ」とちょっと力を入れて扉を開けると、そこはまるで時間がふわっと巻き戻るような、不思議な空間。店内はこぢんまりしているけど、ところ狭しと並んだ雑貨たちはどれも懐かしくてかわいくて、心がキュッとなる。昭和30〜40年代のキャラクターグッズや文房具、レトロな包装紙に小物たち…ひとつひとつに時代のぬくもりが詰まっていて、「これ、うちにもあったわ!」って思わず声が出そうになる。棚の奥の方から、昔大事にしていた引き出しをのぞき込むみたいな気分になるし、ゆるく流れるラジオの音がまた、ええ味出してる。静かな空気の中に、カサッと紙がこすれる音や、棚をそっと開ける音だけが響いていて、なんや落ち着くんよね。店主さんはとても穏やかで、物静かな雰囲気の方やった。にこっと微笑んで、必要な時だけそっと声をかけてくれる。押しつけがましさもなくて、お店の空気の延長線上にいるような、そんな存在。この人がひとつひとつ、丁寧に集めはったんやろうなぁって思うと、なんや商品にもやさしさが宿っている気がする。不思議なことに、昔「かわいい」と思っていたもんって、大人になってもやっぱりかわいいままなんよな。忘れていたようで、ちゃんと心の中に残ってた。その感覚にふっと触れたとき、「ああ、自分ってこういうのが好きやったな」って、ちょっと安心する気持ちになるんよ。ひとりで静かに訪れるのもええし、昔の友達と来て「これ覚えてる?」って盛り上がるのもアリ。日常の中で忘れていた“ときめき”を、そっと取り戻せる場所やで。(ne)
住所:大阪市北区中崎2-2-13
アクセス:OsakaMetro谷町線 中崎町駅から徒歩約1分
https://www.instagram.com/andante.nakazaki/
喫茶いちご
昭和にタイムスリップ。「いちご」で、やさしくノスタルジーにひたる午後
中崎町をぶらぶら歩いてるとき、ふと視界に入ってきたのが、どこか懐かしいフォントで「喫茶いちご」と書かれた電飾の置き看板。今ではほとんど見かけないような、昭和の香りただようレトロな看板やった。「うわ〜、懐かしいなあ」と思わずつぶやいた次の瞬間には、もう気づけば店の中に足を踏み入れていた。それくらい、自然に、引き寄せられるような店構えやったんよ。扉を開けて中に入ると、そこはまるで時間が止まったみたいな空間。引退したマダムたちと、今を生きる若者たちが同じ空間で過ごしている、不思議な混ざり方。そのミスマッチさが妙に心地よくて、なんやホッとする。レトロな茶色のソファーと、擦り切れた背表紙の漫画、タバコの匂い、そう、ここは今では珍しい“全席喫煙OK”の純喫茶。店主のおばちゃんは優しくて話しやすい雰囲気の方で、席に座るとすぐに「灰皿いる?」って声をかけてくれた。分煙なんて概念はなくてちょっと煙たいけど、なんや懐かしい、昭和の喫茶店そのままの空気やった。メニューをみると、店名と同じ「いちごジュース」の文字を発見。「これは頼まなあかんやろ」と思って注文してみたら、奥からミキサーの音が聞こえてきて、生のいちごを使ってその場で作ってくれたんよ。しかも、なぜかバナナがちょこんと添えられていて、「これおまけ〜」って笑うおばちゃん。こういうちょっとした気まぐれがまた、地元の喫茶店らしくてええなあと思った。しばらくして、私が座っているテーブルに「ごめんね〜」って、もう一人お客さんが案内されてきた。いわゆる相席やねんけど、不思議と全然イヤな感じせんかった。お互い干渉せず、でも気まずくもなく、ちょうどええ距離感で空間をシェアできたのは、このお店の空気が作っているんやと思う。店を出るとき、おばちゃんが「またすぐ来てな〜」って声をかけてくれた。その一言がすっと胸に残って、「あ、また来よう」って素直に思えたんよね。店を出た瞬間、「あ、いまって令和やったな」とハッと現実に戻る。そんな感覚になるくらい、店の中はまるで時間が止まっていたような、あったかい空間やった。ぜひ、昭和にタイムスリップできる喫茶店に行ってほしい。(ne)
住所:大阪市北区中崎西1-8
アクセス:OsakaMetro谷町線「中崎町」駅から徒歩約4分
ホリイケ
ぶらっと中崎町を歩いてると、なんだか昔見たことのある懐かしいテント看板がポツリ。昭和にタイムスリップしたような、懐かしい佇まいの「趣味の店ホリイケ」ガチャガチャした看板もなく、シンプルに「ホリイケ」の4文字がお店のテントに書かれてある。昔よく見た学校の机や椅子がポツンポツンと並ぶ店先に、今帰ってきた小学生のランドセルがポーンと置かれていて、子どもたちの自転車もずらりと並んでる。「ここほんまに大人も入っていいん?」と思う人もおるかもしれへん。勇気を出して足を踏み入れてみたら、そこは幼い時に見た、宝の山のような世界が広がっていた。お店を切り盛りしているのは、一人のおばちゃんで、このお店をもう何十年と続けているらしい。店の中には、誰もが見たことのあるような見覚えのある駄菓子や文具、おもちゃがぎっしり。しかも、壁一面に、著名人たちのサインがずらり。いろんな人に愛されている駄菓子屋さんなんやなって思えるところ。大人になった今は、あの時買えなかった駄菓子たちを思う存分に買えるので、なんだかお金持ちになった気分。「あーこれがほんまの大人買いか」と顔がニヤつく。店の中では、「おばちゃんこれあたりのあるお菓子?」など可愛い質問が飛び交って、私もあんな感じで質問してたかなぁって思った。店の外に出ると、学校の机と椅子に子どもたちがお菓子を広げ、小さな会議をやっていてん。とても可愛い姿だったので、私もちょっとお邪魔することに。なんか昔に戻ったような気分になれて、どこか心地よかったわ。決められたお駄賃で買うのもよし、大人買いしてもよし、今の私と昔の私が共存したような不思議な気持ちになれるお店にぜひ足を運んで欲しい。地元の子どもたちと、昔を懐かしむ大人たちが、なんとなく混ざり合っている空気が心地ええ場所や。中崎町に来たら、カフェや雑貨屋さんもええけど、この駄菓子屋にふらっと寄ってみて。「こんな場所、まだあったんや」って、きっと心のどこかがホッとするはずやで。(ne)
住所:大阪市北区中崎西1丁目9-11
アクセス:OsakaMetro谷町線「中崎町」駅から徒歩約4分
路地裏食堂マチュナガ
中崎町駅から歩いて5分ほど。路地を一本曲がったその先で、ふと目に飛び込んできたのは、小さな女の子のマネキン。まだ幼いのに、大人びた服を着こなしてて、「私も早く大人になりたいねん」って言っているような、どこか背伸びした雰囲気。思わず足が止まり、そのまま吸い寄せられるように入ったのが「路地裏食堂マチュナガ」やった。エメラルドグリーンの外壁には、昭和レトロな人物画が。街の風景にポンと差し込まれるような存在感があって、すでに店の外観からワクワクが止まらへん。扉を開けると、期待は裏切らへん。昭和のドラマに出てきそうな家具や、味のある照明、ちょっと懐かしい食器たち。「あれ、これ家にあったかも」って思えるモノがあちこちにあって、でもどれもセンスよく並べられている。“古い”じゃなくて、“時間を味方につけた可愛さ”。この空間にいるだけで、なんだか嬉しくなってくる。店主さんがひとりで切り盛りしているこのお店で、いただいたのはタコライス。しっかり味が染みたお肉と、優しい味のサルサソースが絶妙に絡み合って、ボリュームもちょうどいい。どこか芯のある味わいで、食べ終わるころには思わず「ごちそうさまでした」って声に出していた。伝えたくなるおいしさ、ってこういうことなんかもな。ランチタイムはお客さんが入れ替わりで入ってくるから、長居する空間ではないかもしれへんけど、不思議と落ち着く。一人でもふらっと来れて、静かに過ごせる居心地の良さがある。ちなみに夜営業もされているらしくて、今度はあのレトロ空間が灯りに包まれる時間に行ってみたい。昼とはまた違う表情を見せてくれる気がして、ふと立ち寄ってみたくなる。中崎町の小さな路地裏で出会った、背伸びマネキンと懐かしい空間。あの日の“ふとした寄り道”が、ちょっと特別な思い出になる。そんな場所行ってみいひん?(ne)
住所:大阪市北区中崎西1-9-22
アクセス:OsakaMetro谷町線「中崎町」駅から徒歩約10分
https://machunaga.jp/