職種の垣根を越えて、先祖代々同じ商売を守り継ぐ「大阪老舗」

はり重 道頓堀本店 和と洋で味わう、熟成黒毛和牛のとろける旨み

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職種の垣根を越えて、先祖代々同じ商売を守り継ぐ「大阪老舗」

はり重 道頓堀本店 和と洋で味わう、熟成黒毛和牛のとろける旨み

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ミナミの喧騒の中でひと際目を引く純和風の建物、それが1919年(大正8年)から続く黒毛和牛専門店「はり重」だ。堺で創業し、戦後になって現在の道頓堀に店を構える際に洋食も展開に加え、評判の店となった。

道頓堀本店
すき焼き(8,800円~)

はり重の肉の特徴は、口の中でとろけるような食感だ。それは国産黒毛和牛の雌牛だけを使うことで生まれる。黒毛和牛の雌牛は肉のきめが細かく、脂の融点が低いため、お肉の旨みを味わうには最高の肉だと考えているからだ。そもそも和牛というのは日本で育てられた牛の4品種のみを指し、中でも黒毛和種(黒毛和牛)は長年かけて食肉に最も適した肉牛として作られた品種。きめ細かいサシ(霜降り)、とろける柔らかさ、自然な甘さなど、世界に誇る日本固有の品種であり、はり重は黒毛和牛の中でも雌牛に限定して一頭買い。独自の手法で熟成させることで、肉質は柔らかく、たんぱく質は旨味成分に変化する。その肉の一番良い熟成状態を見極め、料理や精肉を提供しているのだ。

黒毛和牛 ビーフフィレカツレツ(3,520円)
1919年に堺で創業、1948年には道頓堀へ移転

さらにはり重では、すき焼きの割り下は和牛の骨から出汁をとり、味わいに深みを。フライの揚げ油には黒毛和牛の牛脂を使用し、風味豊かな仕上がりに。デミグラスソースは和牛のスジから出汁をとり、大鍋で1週間炊いて、まろやかさとコクのある味わいに。こうして守り続ける伝統の味には、3世代にわたるファンも少なくない。人々の記憶に残る味と時間を、はり重は今なお提供し続けているのだ。※これは2025年10月現在の情報です。(N.Y)

住所:大阪市中央区道頓堀1-9-17
アクセス:大阪メトロ御堂筋線なんば駅から徒歩約4分
https://www.harijyu.co.jp

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