- TOP
- ノスタルジック探訪


愛され続ける味
大阪定食物語
OSAKA MEAL

地元の人から長年愛される定食屋さんやレストラン。懐かしい、だけど今日も食べたいそんな味。いつものお店を訪ねて中に入れば、それだけでお腹が鳴ってしまうものです。美味しくて心がほかほかと温まる大阪の定食物語を紐解きます。
Spot おすすめスポット
スポット 7件

大阪の金融街・北浜。国の登録有形文化財「青山ビル」の地下1階に、その店はある。「中国料理 龍門(りゅうもん)」は、重厚な近代建築の歴史と、庶民的な町中華の活気が奇跡的なバランスで共存する、大阪屈指の名店。龍門はこの歴史的建造物といえるレトロビルの地下で、半世紀近く営業を続けている。一歩足を踏み入れれば、そこには使い込まれた丸テーブルや、昭和の香りが色濃く残る内装が広がる。地上階の静謐な雰囲気とは対照的に、昼時ともなれば近隣のビジネスパーソンたちの活気で溢れかえるそのギャップも、この店の魅力の一つである。11時からのランチ営業では11時過ぎには満席となる。夜は予約していないと入れないほどだ。龍門の名を不動のものにしているのが、訪れる客の多くが注文する看板メニューのひとつ、「麻婆麺」。丼を覆い尽くすのは、溢れんばかりの麻婆豆腐である。しばらく麻婆豆腐を食べて減らさないと、麺にたどり着かない。その最大の特徴は、一般的な四川風の「痺れ」とは一線を画す、旨味とコク、そして絶妙な甘辛さにある。たっぷりの挽肉と、喉越しの良い豆腐が熱々の餡に絡まり、ストレートの中細麺を力強く引き上げる。また、常連のリクエストから生まれたという天津カレー炒飯も見逃せない逸品。これらは、かつての店主が「お腹いっぱい食べてほしい」という思いから考案したと言われており、ボリューム満点の盛り付けには、大阪らしいサービス精神が今も息づいている。龍門は、文化財という「箱」の中に、戦後の大阪を支えてきた「味」と「人」が詰まっている、まさに「生きた建築」の一部なのである。 高級店のような気取りはない。しかし、磨き上げられたカウンターや、淀みないスタッフの動きからは、半世紀以上にわたり北浜の胃袋を支えてきた誇りが感じられる。2026年の現在も、変わらぬレシピと人情で、訪れる人々に活力と満足感を与え続けているのである。※2026年1月時点の情報です。(かの)
住所:大阪市中央区伏見町2-2-6 青山ビルB1
アクセス:OsakaMetro堺筋線「北浜」駅から徒歩約1分
大阪に数ある大衆食堂の中でも、一富士食堂は独特の存在感を放つ名店である。東天満の交差点近くに店を構え、お昼から多くの客でにぎわうこの食堂は、長年にわたり労働者や地元住民の胃袋を支えてきた。華美な装飾はなく、実直で飾らない佇まいは、大阪下町の食文化そのものを体現している。一富士食堂の歴史は1959年(昭和34年)にまでさかのぼる。安く、早く、そしてうまい食事を提供することを信条とし、日々の暮らしに寄り添う食堂として定着していった。高度経済成長期を経てもその姿勢は変わらず、時代が移り変わっても変わらぬ味で客を迎え続けている。名物としてまず挙げられるのが「肉吸い」である。牛肉と豆腐を上品な和風だしで煮込んだ一品で、汁物でありながら主役級の存在感を持つ。卵と魚粉まで入っているのが嬉しい。一富士食堂の肉吸いは、だしの旨味が前面に出たやさしい味わいが特徴で、牛肉のコクと相まって、酒後の一杯としても高い支持を集めている。もう一つの看板が、だし巻き卵である。ふんわりと焼き上げられた卵からは、関西らしいだしの風味がじんわりと広がる。箸で持ち上げることができないほど柔らかく、皿に溢れ出すほどのたっぷりの出汁を含んでいる。余計な甘さはなく、卵とだしの調和を重視した味わいは、肉吸いとの相性も抜群である。この二品を目当てに足を運ぶ客も少なくない。一富士食堂は、特別なごちそうを出す店ではない。しかし、日常の中に確かな満足を与えてくれる存在であり、その積み重ねが長い歴史を築いてきた。大阪の下町文化と食の記憶を今に伝える、貴重な大衆食堂である。
住所:大阪市北区天満2-13-16
アクセス:JR東西線「大阪天満宮駅」から徒歩約6分
洋食屋「明治軒」といえば、昭和元年の創業から変わらないオムライスや。長年愛されるオムライスは、肉や野菜をミキサーでペースト状にしたものをご飯に混ぜて、味に深みを出してるんやで。その味わい深さから「大人のオムライス」として親しまれているねん。少し酸味のあるソースも明治軒のオリジナル。オムライスに添えてある串カツは、ふわっと薄くて柔らかく、子どももお年寄りも食べやすいのが魅力。心斎橋の名物オムライスを味わってみてな。
住所:大阪市中央区心斎橋筋1-5-32
アクセス:Osaka metro御堂筋線・長堀鶴見緑地線心斎橋駅5番出口から徒歩約5分
60年以上もの歴史を持つ「マルミヤ食堂」は、四天王寺前の交差点の近くにある。今は無き路面電車の停留所の真ん前に店を構えたのが始まりや。店内はまるで昭和レトロの見本市のよう。たとえば、壁掛けの黒電話は今でも「ジリリン」と鳴り、今も現役で働いている。店内のいたるところにあるメニューは、3代目のお母さんが看板屋さんに書き方を教わって自分で書いたものや。男性客に人気の魚定食は日替わりで、どんな魚が食べられるかは当日のお楽しみ。今は昼営業のみやけど、いずれ夜営業もやりたいとのこと。四天王寺の参拝の合間に訪れてみてな。※これは2023年2月現在の情報です。
住所:大阪市天王寺区逢阪1-1-13
アクセス:Osaka metro谷町線四天王寺前夕陽丘駅3番出口から徒歩約10分
東梅田に70年もの歴史を持つ小さな食堂「大栄食堂」がある。ビル街で暖簾を守る食堂は、古き良き大阪の味わいが楽しめると今も昔も周辺のサラリーマンが常連さんやで。「大栄食堂」の特徴は、多くの皿が所狭しと並ぶガラスケース。お客さんは好きな食べ物をとって、食事を楽しむ。昔から変わらないスタイルやけど、大衆食堂から急速にガラスケースが消えているから貴重な存在やね。メニューは家庭料理を意識した魚料理が中心で、柔らかな味付けは実家を思い出すかも。周りはせわしないけど、店内はのんびりと世間話ができる雰囲気や。どこか懐かしい味に出合いたかったら、梅田の大栄食堂に寄ってみてな。※これは2023年1月現在の情報です。
住所:大阪市北区角田町6-10
アクセス:阪急大阪梅田駅から徒歩2分
洋食屋「重亭」は終戦直後の1945年にオープンしたんや。初代吉原氏は東京で洋食の腕を磨き、関東大震災に被災したこともあり関西に引っ越した。その後、近くにあった寿司屋の大将のツテで難波に店を構えることになったんやって。開店当初は戦争直後でお腹を空かしていたこともあり、ハンバーグの大きさを意識した。現在はスジ肉を入れ、おいしくふんわりとしたハンバークづくりを目指しているんやって。また伝統の味を支えた肉屋との信頼関係もあり、メニューは創業から基本的に変わらない。作家池波正太郎氏も愛した名店に寄ってみてな。※これは2022年12月現在の情報です。
住所:大阪市中央区難波3-1-30
アクセス:Osaka metro御堂筋線・千日前線・四つ橋線難波駅11番出口から徒歩約5分
http://www.jyutei.com/
弁天町にある大衆食堂「赤丸食堂」は、戦後すぐの1945年の創業や。最初は近くのヤミ市から砂糖や小豆を仕入れて、ぜんざいを売ってたんやって。いつしか、大阪港の港湾労働者が集い、メニューも今日のようにどんどん増えたわけや。ところで店名の由来は開店直後に国旗を店の目印として掲揚し、お客さんがいつしか「赤丸」と呼んだことから。昔も今も「お腹いっぱい・笑顔いっぱい」のスローガンを掲げ、ボリューム満点のメニューで待ってるで。※これは2022年12月現在の情報です。
住所:大阪市港区磯路2-6-3
アクセス:Osaka metro中央線弁天町駅3番出口から徒歩約6分、JR大阪環状線弁天町駅南出口から徒歩約8分
https://akamaru1945.com/
他のプランを探す

大阪には、長い歴史を持つ老舗の商いが数多く存在します。これらの老舗は、長年地元の人々に愛され、大阪の文化を支え、今も誰かの日常を支えている商いがあります。変わること、変えないこと、その両方を見極めながら、「ほんまもん」の価値を静かに守り続ける老舗たち。この特集では、大阪各地に根づく、ジャンルを問わない老舗を訪ねます。

大阪市内は「ミナミ」と呼ばれる難波・心斎橋周辺と、「キタ」と呼ばれる梅田周辺が、最も賑わう2大繁華街。夕刻が近づくとあちこちで明るいネオンがまたたき、「大阪の夜はこれからやで~」と呼び掛けてくれる。どこも激戦区なのでそれぞれに個性的な趣向を凝らしたスポットが目白押しなので、気に入ったお店へ足を運んでみてくださいね。

大阪と京都の県境に位置する北摂・三島は、日本史のターニングポイントと深くかかわる足跡を数多く残しています。平安後期から鎌倉を経て南北朝時代まで、それは貴族から武士へ、朝廷から幕府へと権力が大きくシフトする時代を象徴する場所でもありました。その時代に重要な役割を果たした後鳥羽上皇や楠木正成にまつわる史跡はドラマティックで特に興味深いものです。歴史のタイムトンネルをくぐって、隠れた名所を訪れてみませんか?

普段は何気なく通り過ぎてしまいがちな、道端のマンホール。フタにその町を象徴するシンボルや名所、キャラクター、アートなどを描いたり、いくつものデザインや色違いを制作している自治体も。そんなデザインマンホールのフタの写真やデザインの由来などが載ったコレクションカード「マンホールカード」は、府内だけで50種類以上配布中。小さな円にぎゅっと詰まった物語を見て、感じて、味わって!

大阪市に隣接する門真と守口。大阪の産業を支える東大阪工業地帯の中心地区ともいわれ、パナソニックグループをはじめ、さまざまな企業の本社や工場が集まる、ものづくりの街です。さらに、近年注目される「クールジャパン」のコンテンツのひとつであるフィギュアメーカー・海洋堂も本社を構えています。まさに色々な分野のものづくり文化が発信される下町へ、少し足を伸ばしてみませんか。

まるでそこだけ時が止まっているかのように、往時の姿を留めるレトロ建築。近代的な建物が建ち並ぶ大阪にも、そんなレトロ建築がそこかしこに残っています。店舗やオフィスなどとして今なお使われ続けている建物の中には、文化財に指定されたものも。施された美と技、漂う風格、そして刻まれた歴史を愛でに、出かけてみませんか。

銀杏や藤、瓢箪に桜など、花と緑に親しめる場所の多い大阪。その中でも、植物そのものに歴史やストーリーがあったり、古くから人々に大切に育てられている草花も少なくありません。季節を感じ自然に親しむ、歴史を散歩に出かけませんか?

うどんといえば香川のイメージが強いですが、大阪人もうどんが大好き!甘いお揚げがのった「きつねうどん」や、“油かす”といわれる牛ホルモンをトッピングした「かすうどん」など、名物うどんがたくさんあります。讃岐うどんとは一味違う、大阪のおうどん。ぜひ味わってみてください。

交野近辺は万葉集の時代から「交野ケ原」と呼ばれて数々の歌に詠まれ、愛されてきました。その後も風光明媚な自然や神聖な山岳の修行場を求めて、人々が行き交い、多くの不思議な伝説が生まれ、今も語り継がれています。今回は、交野のシンボルともいえる「交野山(こうのさん)」を中心に、その魅力に迫ります。一気に山頂を目指すもよし、山中の自然を満喫するもよし、まずはぜひ足を運んでみてください。

飛鳥時代に聖徳太子が建立した寺社や、江戸時代に大人気だったレジャースポット・新清水、今なお昭和の風情を色濃く残す阪和商店街など、いろいろな時代を体感できる・天王寺。四天王寺の縁日には骨董市も開かれ、より一層賑わいます。不思議な魅力あふれる路地裏まで足を伸ばして、1日タイムスリップしてみませんか?

大阪と京都のちょうど真ん中あたりに位置する高槻市。造り酒屋や社寺、宿場町として栄えた面影を残したエリアです。そんな北摂随一の昔町を、ゆっくりのんびりと歩きながら、歴史に思いを馳せてみませんか。

阪堺電車は、浪花のシンボル、通天閣とあべのハルカスの足元にある2つの始発駅から出発する路面電車。まっすぐ南下して、住吉大社の手前で一筋になり、ゆっくりと大和川を渡れば、歴史・文化の宝庫、堺です。気の向くままに途中下車して、江戸の風情、明治モダン、大正ロマンを満喫してください。

直径36mmの消印の中に名所や名物がギュッと描かれた「風景印」。旅先から友人へ、旅の思い出をしたためて自宅へ、こんなスタンプが押されたはがきが届くと、きっと楽しい気分になるはず。住吉なら太鼓橋に阪堺電車、東大阪なら花園ラグビー場などなど、郷土愛たっぷりの素敵な風景印の世界を覗いてみませんか?

和泉という地名は、伝説の女王 神功皇后が立ち寄った際、いきなり泉が湧き出したことに由来するそう。古代から稲作と祭礼が営まれ、数々の伝説を生み、中世以降は熊野詣、伊勢詣の参詣道としても栄え、綿織物、ガラス玉など製造も盛んになります。そして現在も豊かに湧き続ける文化の泉に触れてみませんか?







